• インドシナ原産の輝く生糸
  • 手織りならではの布の風合い
  • 自然染料による深みのある色

「クメール絣」と森の叡智プロジェクト

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 カンボジアの絹織物は、クメール王朝時代から続く精緻な柄の絹絣です。その美しさは、カンボジア独特のもの。インドシナ原産の生糸を使い、緯糸(よこいと)を括って染め重ねることをくり返して模様や柄を生み出します。その技術は、いわば「手の記憶」として、代々母から娘へと伝えられてきました。しかし、そんな伝統も長い内戦とその後の混乱のなかで衰退。タイやベトナムで量産される廉価な布が出まわるにつれて、かつて生活の一部であったはずの染め織りの技術は失われかけていました。
 そのクメール絣の再生と復興に尽力してきたのが、かつて京都で友禅染の職人だった森本喜久男氏です。工業生産とは対極にある――手引きの生糸を自然染料で染め、人の手で織り上げた――すばらしい絣布を、今回「みんなでみらいを」Online Storeで、特別に販売させていただくことになりました。

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 (経済発展=環境破壊)から(環境保全=経済発展)の仕組みづくりへ。
 環境へのインパクトは、先進国より途上国の方が大きい。彼らがどのように発展していくかで、地球環境が大きく左右されることになります。(環境保全=経済発展)というビジネスモデルを掲げる「森の叡智プロジェクト」は、森本喜久男氏がクメール絣の復興・再生を行なう拠点である「伝統の森」ではじまりました。このプロジェクトは、荒地を土壌改良して有用植物を栽培し、人にも環境にも負荷をかけないオーガニックな植物オイルやエキスを製造し、日本で製品化することで、カンボジアの洪水被害抑制、環境改善、貧困解決を目指しています。

クメール伝統織物研究所で
使われている主な天然染料

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クメール伝統織物研究所で使われているおもな天然染料を、シルクスカーフを使ってご紹介します。

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左から順に
黒(インディアン・アーモンド+鉄媒染)
グレー(ライチ+鉄媒染)
茶(ココナッツ+石灰媒染)
薄茶(ココナッツ+明礬媒染)
淡いベージュ(ブーゲンビリア+明礬媒染)
緑(プロフー+鉄媒染)
黄(プロフー+明礬媒染)

 この他に、赤(ラック+明礬媒染)、紫(ラック+鉄媒染)、淡いベージュ(バナナ+明礬媒染)、青(藍)、白(生成り)などもあります(ブーゲンビリアとバナナ、どちらも淡いベージュとしていますが、染め材は異なるものの、染め上がりはほとんど同じになっています)。
 絹絣のための絣糸を染める場合には、同じ色を染め重ねることでの濃淡や、他の色との重ね染めなどの工夫をすることで、もっと多彩かつ微妙な色彩が生まれることになります。

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